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みんなの学びノート

2026年8月28日(金)

なぜ私たちは good / great を何度も使ってしまうのか

この記事では英会話ヒルズの参加者の皆さんから寄せられた約100件・3時間分におよぶスピーチデータを分析して見えてきた傾向から、英会話力アップにつながるヒントを共有していきます。

今回、皆さん、そして自分自身のスピーチの文字起こしを分析していて、ある傾向に気づきました。

それは、ポジティブな感想を伝えるときに、good や great がとてもよく使われていることです。

たとえば、

That's good.

That's great.

Very good!

もちろん、これらはまったく間違いではありません。むしろ、相手の話にポジティブな反応を返すこと自体が、とても大切です。

ただ、同じ言葉が何度も続くと、少しだけもったいないこともあります。

なぜ good / great を多用してしまうのか

理由はシンプルです。

日本語の「いいね」「よかったね」は、英語にするとまず good や great が思い浮かびます。そして、どちらも中学校の早い段階で習う、とても身近な単語です。

スピーチや会話では、じっくり単語を探す時間がありません。

そんなとき、私たちの頭は新しい単語を一から探すより、すでに知っていて、すぐに使える安全な単語を選びがちです。

だから、真っ先に good や great が出てくる。

これは語彙力がないからではありません。私自身もそうですし、誰にでも起こる自然なことです。

問題は、知っている単語の数よりも、「とっさの場面で、いつも同じ単語を選んでしまうこと」なのかもしれません。

good / great が悪いわけではない

ここは誤解しないでください。

good や great を使っても、もちろん問題ありません。

たとえば、

Your speech was great!

と言われれば、誰でもうれしいはずです。

相手の話に反応し、ポジティブな気持ちを伝える。まずはそれが一番大切です。

ただ、そこからもう一歩進むと、同じ「すばらしい」でも、自分が何に感動したのか、どんな気持ちなのかを、もう少し伝えられるようになります。

たとえば、

That was good.

よりも、

That was fascinating.

のほうが、「その話に引き込まれたんだな」という気持ちが伝わります。

つまり、言葉を増やす目的は、難しい英語を使うことではありません。

自分が感じたことを、もう少し自分らしく伝えること。

それが大切なのだと思います。

今日から使える5つの言い換え

今回は、日常会話やスピーチの感想でそのまま使いやすい5つを選びました。

どれも特別に難しい単語ではありません。

そして面白いのは、同じように「すばらしい」と訳せる言葉でも、それぞれ少し違った背景やイメージを持っていることです。

① wonderful

温かく、「本当によかった」と伝えたいとき。

Before: Your speech was very good.

After: Your speech was wonderful.

wonderful には、単なる評価だけでなく、心から「よかった」と感じているような温かさがあります。仲間のスピーチを聞いたあとにも使いやすい言葉です。

💡 ちょっと語源

wonderful は wonder と同じ仲間の言葉です。Wonder には「驚き」や「不思議に思うこと」という意味があります。つまり、wonderful にはもともと、「思わず驚いてしまうような」「感嘆するような」というイメージがあります。ただ「いい」だけではなく、「わあ、すばらしい」という気持ちが自然に含まれているわけです。

② fantastic

明るく、強い賞賛を伝えたいとき。

Before: The story you shared was very good.

After: The story you shared was fantastic.

話の内容やアイデアなどに対して、「それ、すごくいい!」と少しテンション高めに伝えたいときにぴったりです。

💡 ちょっと語源

fantastic は fantasy と同じ語源を持つ仲間です。もともと、「空想的な」「現実離れした」という意味を持っていました。そこから、「現実とは思えないほどすごい」というイメージが生まれ、現在では「すばらしい」「最高の」という意味で広く使われています。

③ awesome

カジュアルに、「すごい!」と反応したいとき。

Before: The trip was very good.

After: The trip was awesome.

友人との会話などで使いやすい、くだけた表現です。少し勢いのある、「それ最高じゃん!」という感じで使えます。

💡 ちょっと語源

awesome は awe からできた言葉です。awe は、単なる「驚き」ではありません。圧倒されたり、畏敬の念を感じたりするような、強い驚きを表します。つまり、awesome はもともと、圧倒されるほどすごい、という強いイメージを持つ言葉なのです。

④ terrific

相手がやったことや成果をしっかり褒めたいとき。

Before: You did a very good job today.

After: You did a terrific job today.

terrific job は、「今日、本当によくやったね」と、相手の努力やパフォーマンスを褒めるときに使いやすい表現です。スピーチやプレゼンのあとにも自然です。

💡 ちょっと語源

ここは少し面白いところです。terrific は、実は terror(恐怖)と同じ仲間の言葉です。もともとは「恐ろしいほどの」「ものすごい」という意味でした。そこから「ものすごい」という強い意味が残り、現在では主に、「すばらしい」「最高の」というポジティブな意味で使われるようになりました。少し意外ですが、日本語の「やばい」が文脈によって「すごい!」という褒め言葉になる感覚にも、どこか似ていますね。

⑤ amazing

驚きや感動を伝えたいとき。

Before: The food was very good.

After: The food was amazing.

「よかった」というより、「すごい!」「びっくりするほどよかった!」という強い気持ちを伝えたいときに向いています。

💡 ちょっと語源

amazing の元になる amaze は、「びっくりさせる」「驚かせる」という意味です。つまり amazing はもともと、人を驚かせるようなもの、ということ。だから、The food was amazing. と言うと、単に「おいしかった」ではなく、「思わず驚くほどよかった!」という強い感動が伝わります。

同じ「すばらしい」でも、出発点は違う

今回紹介した5つは、どれも日本語では「すばらしい」と訳せます。でも、その言葉が持つイメージは少しずつ違います。

wonderful — 思わず驚き、感嘆するような

fantastic — 空想の世界のように、現実離れするほどすばらしい

awesome — 圧倒されるほどすごい

terrific — 恐ろしいほど、ものすごい

amazing — 思わず驚いてしまうほどすごい

だから、単に good の難しい言い換えを覚える必要はありません。大切なのは、自分は何に驚いたのか、どんなところに感動したのか、を少し考えてみることです。その気持ちに合う言葉を選ぶ。そうすると、英語は少しずつ具体的になっていきます。

今週、試してみること

次に誰かのスピーチを聞いたとき、good / great を禁止する必要はありません。無理に難しい単語を使う必要もありません。

ただ、一度だけ、「ほかの言葉なら、今の気持ちにもっと合うかな?」と考えてみてください。

そして、今回の5つの中から一語だけでも使ってみる。最初は少し考える時間が必要かもしれません。でも、何度か使っているうちに、その言葉も少しずつ、「知っている英語」から「とっさに出てくる英語」に変わっていきます。

英語を話せるようになるというのは、新しい単語をたくさん覚えることだけではありません。すでに知っている単語の中から、その場面や自分の気持ちに合った言葉を選べるようになること。今回の good / great の言い換えも、その小さな練習の一つです。

まずは今週、誰かの話を聞いたときに、いつもの "Good!" 以外の一語を使ってみましょう。その一語が、少しずつ「使える英語」になっていくはずです。

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